【祝!チバニアン】後編>養老渓谷ハイク ~磁場逆転の跡と三石山~

2015年5月10日

▲養老渓谷ハイク 市原市

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今年のゴールデンウィーク、一番長い連休取った方も、もうさすがに最終日!
千葉では概ね好天に恵まれ、皆さん、いろんなところにお出かけしたようですね。

藤代&沼っちゃんコンビは養老渓谷の上流、大福山梅ヶ瀬コースで沢にみっちり親しんだ後、実はこの日のメインだった場所へと移動したのでした。

小湊鐵道の養老渓谷駅から、車で20分あまり県道81号線を走ります。
鯉のぼりが泳ぎ、田植えしたての田園風景が拡がる里山の奥に、それはありました。

かつて地球の磁場(NとS)が逆転した時代があって、その証拠とも言える地層がむき出しになっている場所が、何と養老渓谷にあるのです。
それも、直接手で触れられるのは南イタリアに1カ所、そしてここ市原市田淵の養老川沿いの崖に1カ所、地球上にたった2カ所しかない貴重な場所だというから、驚き桃の木。

「地球磁場逆転期の地層 露頭」
そんな重要なこと、歴史でも地学でも授業で一切教わってませんて。
で、これは見逃せない!とばかり、ネット検索。

以下は千葉県のホームページの「千葉県環境研究センターニュース(平成23年2月1日)」より抜粋。
「市原市田淵の国際模式地候補地
市原市田淵付近の露頭で観察できる地質時代の境界は第四紀更新世注1の前期と中期との境目(約78万年前)です。この境目は地磁気が逆転した時期で、現在の北がN、南がSの正磁極期(ブリュンヌ正磁極期と人の名前がついています。図2緑枠)と、その前の北がS、南がNの逆磁極期(松山磁極期、日本人研究者の名前がついています。図2赤枠)の境界(松山-ブリュンヌ地磁気逆転、以下M-B境界、図2青矢印)になります。この候補地としては、イタリアと日本の千葉県養老川であることが確認されています」


養老川の川岸に面した崖に地層が現れているため、長靴が必須とありました。
一般が立ち入ることはできるけれど、ちょっと冒険色つよめ。
まずは実際に行ってみるべし。

町内会の集会所「田淵会館」敷地内に車を停めさせてもらい、
駿足スニーカーから井戸用長靴に履き替えました(笑)。


ここからカポカポと急な下り坂を進み、沢へ降りていきます。


民家が途絶え、木立が深くなってきて、再び養老川の流れが見え隠れ。
要所要所に立て看板があって、沢へ降りる順路を案内してくれていますが…。


「すべっても+ころんでも=すべて自己責任」

びっくりしました!
日本の観光地ではなかなかお目にかかれない単語です!

海外では少々危険な場所でも手すりひとつなかったり、
自分の身は自分で守る、が常識だったりします。
イタリアのピサの斜塔だって、手すりがないけど落ちた人はいないそうです。
修学旅行の時、転ばないように気をつけて駆け上がった鎌倉・鶴岡八幡宮の太鼓橋が、
だいぶ前から通れなくなっているのを知ってすごく残念に感じました。
大袈裟かもしれないけど、この磁場逆転ポイントも、
誰かが滑って転んでケガをしたと大騒ぎしたら、一般立ち入り禁止になっちゃうのかも。
もしくは、せっかくのありのままの自然の上に安全な歩道を敷いてしまうのかも。

うーん、小さい子どもだったら、お尻ついちゃった時のために替えのパンツと、
自転車用くらいのヘルメットでも被せとけば心配ないかな。
できればこのままの状態で、末永く保存されていってほしいと思います。
※水量が多い時は用心した方がいいかもしれません。



笹藪から降りていくと、さっき歩いた沢づたいのコースよりも、だいぶ水量も多く幅の広い場所です。


ただし、流れはゆるやかで浅いので、長靴で対岸まで渡れそう。


とはいえ、足元は滑りやすいグレーの粘土層なので、慎重に進みます。

来ました!七夕の短冊みたいなタグが斜めについています。


手で触れられる、と思っていたのですが、実際には結構高い位置にあり、また足元は滑る斜面なので…ちょっと届かないかな。


地質学のちゃんとした知識があれば、キャーキャー言っちゃうようなパワースポットのはず。
でもさっきのハイキングコースのように向こうから歩いてくる人もなく、車など人工的な音が聞こえない場所なので、地球の歴史ひとり占め感はばっちり。

ちなみに、赤のタグが逆極期、緑が正極期、黄色が不安定だった時期だそうです。


ネット上に出ていた情報では、
「更新世前期から中期にかけての地層で水深数百mといった深海で堆積した地層を陸上で見ることができるところは、地球上でもこの房総半島ぐらい」
「ここでは千年あたり2~4mの速さで地層が堆積しており、このように早い速度で地層が堆積しているところは地球上でも珍しいところといえる」
「イタリアでは千年あたり20cm程度の堆積速度であり、房総半島はこれよりも10倍以上も早く地層が堆積しているので、より詳しく地球の環境変遷を知ることができるといえる」

…んですって!!!
スゴいぞ房総半島。
そこに育って、こうして女子2人で長靴履いて笹藪分け入ったアタシたちも結構スゴいぞ(笑)。


地学的なスゴさがわからないなりに感動を覚え、記念写真を撮りました。



ここで今日のノルマは一応達成したのですが…。
タフネスな友は、「もう1カ所、寄りたいんだけどいいかなぁ?」とさらに車を走らせます。
ずーっと運転もまかせてしまったし(保険のこと考えると、昔みたいにやたらに運転変われないよねぇ)、こっちは助手席でバカ話してるばかりで。
家で待ってるのが猫だけの私と違い、友は立派にヅマヒト(奥様と言いなさいって)なので、せっかくここまで出掛けてきたら、行けるだけ行きたいじゃん!と思わずにいられないのです。

小学校の時、夕飯だからと親が呼びに来るまで汗びっしょりになって遊んでた、そんな記憶が昨日のことのように甦るけど、あれから幾年月。
「いいともさ!いこいこ!!」
車の中では、スピーカーからスガシカオが熱唱。
「このひと、ホントおいしいとこもってっちゃう声だよなぁ、ズルいくらい!!」
テンションが上がったまま、バカ話は続くのでした。



友の車は、陽が陰りはじめた山あいの道を上っていきます。
めざすは三石山観音寺。
私も取材で何度か行ったことがあるけど、10年以上前のこと。
マラソンの高橋尚子さんがここにお参りして金メダルを取ったことで話題になったっけ。
カーブを見事に制して、車は山頂近くの駐車場へ滑り込みます。


ここも、斜めストライプの地層が見事な崖がむき出しになっていました。


しかし、山門に行ってみると無慈悲にも鉄の扉が閉まっているではありませんか。
がーーーん!


閉門時間、3時55分だった…たぶん夕方5時くらいかと想定して、間に合ったと思ったら。
(でも開門は朝6時。早っ!)
残念だけど、また今度。
再来を誓って、友の車は住み慣れた我が家方面へと走り出しました。

「川いこ山いこ」を堪能し切った1日。
ひとりじゃ絶対できなかった冒険でした。
いやぁ歩いた歩いた。
このくらい足の裏、使わないといけないんだろうなぁ、普段から。
翌日からは摩天楼(職場は3階建てだが)の、コンクリートジャングル(というよりガサ薮?)でせかせか働く毎日が始まります。
私の仕事はデスクワークであってもそれなりにエキサイティングなのですが、時々“ホーム”である大自然に頭から突っ込んでいく時間は作らなければなりますまい。
そのパートナーがいてくれることに、感謝。

友よ、全ての答えは風の中に…。

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